抜粋
2004年2月14日灰谷健次郎「風の耳たぶ」より
「人の関係というもんは、ただ、好きというだけではいかんと思うとる」
「はい」
「かわいいな、いとしいなと思うだけでもいかんと思うとる」
「はい」
「ただそれだけのつながりじゃったら、そういう気持ちも長くは続かん」
「続きませんか」
「続かん。うん。情というものは大事なものだが、情だけだったら流されたり、溺れてしまうこともあるし、その情故にお互いの感情が歪むことだってある」
「はい」
「相手を尊敬する気持ちは、どんな些細なことでもよい。ほんのちょっとしたしぐさや気配りの中に、それがあってもいいのじゃ。
えらいもんじゃ、あんな小さな子が、周りのことを考えて我慢しよる、ということがあったら、それが、その子に対する尊敬の念になるじゃろ。
親子の仲にも、教師と生徒の間にも、恋人同士にも、夫婦にも、その気持ちが必要だ。ま、いわば尊敬で結ばれた友情のようなもんじゃな」
「人の関係というもんは、ただ、好きというだけではいかんと思うとる」
「はい」
「かわいいな、いとしいなと思うだけでもいかんと思うとる」
「はい」
「ただそれだけのつながりじゃったら、そういう気持ちも長くは続かん」
「続きませんか」
「続かん。うん。情というものは大事なものだが、情だけだったら流されたり、溺れてしまうこともあるし、その情故にお互いの感情が歪むことだってある」
「はい」
「相手を尊敬する気持ちは、どんな些細なことでもよい。ほんのちょっとしたしぐさや気配りの中に、それがあってもいいのじゃ。
えらいもんじゃ、あんな小さな子が、周りのことを考えて我慢しよる、ということがあったら、それが、その子に対する尊敬の念になるじゃろ。
親子の仲にも、教師と生徒の間にも、恋人同士にも、夫婦にも、その気持ちが必要だ。ま、いわば尊敬で結ばれた友情のようなもんじゃな」
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